箱の中
著者:木原音瀬(このはらなりせ)
イラスト:草間さかえ

【内容紹介】
堂野崇文は痴漢と間違われて逮捕されるが、冤罪を訴え最高裁まで争ったため、実刑判決を受けてしまう。
入れられた雑居房は、喜多川圭や芝、柿崎、三橋といった殺人や詐欺を犯した癖のある男たちと一緒で、堂野にはとうてい馴染めなかった。
そんな中、「自分も冤罪だ」という三橋に堂野は心を開くようになるが…。


【ネタバレ感想】
冤罪で服役中の堂野は、同じ雑居房の男に騙されて家族が詐欺に遭ってしまいます。
絶望し、心が壊れそうな堂野を救ってくれたのは、いつも隣にいる喜多川でした。 母親にネグレクトされ、たぶん母親の身代わりで服役している喜多川は、愛も親切も
知らずに大人になっています。
そんな喜多川を不憫に思った堂野は喜多川に優しくし、喜多川は堂野を愛するようになります。 堂野が喜多川を育て直したようなものなので、喜多川の気持ちは自然なことだと思いますが、人の愛し方を知らない喜多川は不器用で重くて一方的。 そんな喜多川の想いを受け止め
きれず、堂野は連絡先を告げず先に出所してしまいます。
そうと知らない喜多川は出所してから数年、給料のほとんどをつぎ込んで探偵に堂野を探させていました。 世間知らずゆえに探偵にカモにされますが、雑居房時代の仲間が気付いて軌道修正してくれたので、ついに堂野は見つかったのでした。
ただねぇ、食費を削り、上着も売り払って探偵費用を捻出していた喜多川は、親身な芝さんがいなきゃ死ぬところだよっ! 探偵の事情も掘り下げていますが、どんな事情があっても絶対に許さん。
案の定、離婚されてるし。
でも、こいつがいなかったら堂野の消息はつかめなかったから、まぁグッジョブ


(Twitterからのコピペ、元ネタは↓)
https://twitter.com/Luca__404/status/1312080753950244864?s=20